平成23年10月1日~12月25日(日)

開館20周年記念 入江泰吉・杉本健吉~大和路に魅せられた二人の歩み~

 奈良大和路は日本人の心の故郷と言われ、大和路を賛美した文学作品や芸術作品が数多く生み出されてきました。その中で、戦中戦後の混沌とした時代から長きにわたって 大和路に題材を求め、創作活動を展開してきたのが、写真家の入江泰吉と画家の杉本健吉です。
 二人は戦後間もない頃、東大寺観音院住職であった上司海雲を通じて知り合いました。同世代だったこともありすぐさま意気投合し、芸術分野は違っても同じ奈良をテーマに取り組む良きライバルとして 切磋琢磨してきたのです。互いに刺激を受けながら、大和路に秘められた歴史や美について語り合ってきました。
 入江は一貫して大和路の風物や仏像を撮り続け、叙情的な作風を確立し大和の美を多くの人たちに伝えました。
 一方、杉本も奈良を取り上げた一連の作品で画家としての名を不動のものとし、自由闊達(かったつ)な表現で独自の画境を築き上げました。
 今回は、開館20周年を記念して、入江の作品とともに、良きライバルであり無二の親友であった杉本の初期から晩年までの作品を紹介します。
 大和路をこよなく愛し、表面的な美しさにとらわれず<内なる美>を表現することに心血を注いだ二人の思いを感じとっていただければ幸いです。